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ss

すいません。
急に間が空きましたが、まだ日本にいます。
まあ、着実に近づいてきてるのですが・・・。
緊張でご飯が茶碗二杯分しか喉を通らないよ☆


えー、二次創作SS書きました。

酔ったツァイに絡みつかれて疑似・・・プレイなイーシンを書いていいんですか!?
とスカイプでマサモトさんに聞いてみたところ、「いいのよ!!」と快い返事をいただきました。
こうして出来上がったのが今回のSSです。

それにそれにー!ヾ(*´∀`*)ノ
ノリでお願いしてみたところ、ネイコスを描いていただいたり・・・。
って思ってたら、いつの間にかフィリアの絵もピクシブに上がってた!
ありがとうございます!!
マヂウレ━━(*´∀`*b)━━シィ!!!!

内容はすでに述べた通りです。
言い方を変えれば異種でBLだよ! でも健全だから安心してね!
というか、そんな場面を書いたことないから!

あ、諸事情により、今回はここにSSを載せてます。
続きからどうぞー。



・・・ところで、ザクロさんの口調ってあれでよかったんでしょうか。



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イーシンは久しぶりに酒を口にした。
普段なら酒に強いのだが、珍しく悪酔いしたツァイに絡まれた末に嫌々飲んだ苦渋の一杯だ。

(酒自体は悪いものではないのだがな、いかんせん今の我には辛すぎて飲めたものではないの……)

この楼閣での酒造を担っているのはザクロだ。
彼女には一度、イーシンでも飲めるような甘い酒を頼んでいる。

ザクロの腕は確かだ、要求した通りの見事な酒を作り上げた。
ところが蛇の相棒はそれを辛いという。
逆に、イーシンが辛いと思う酒はツァイにとっては甘口らしい。
なんとも天邪鬼な味覚である。

と本人の目の前で言ったことが原因でこってり油を絞られてしまった。
その時は口は災いのもとだと改めて実感したものだった。

苦い記憶を思い起こして顔をしかめるイーシンに、ツァイが言った。

「なんだ、イーシン。いつもより勢いが足りぬな。わしの酒が飲めんのか」
「まるで酔っ払いそのものを体現したかのような台詞だの……」

呆れながら言葉を返した。
酒に酔った時、人間ならば顔が赤くなるところだが、蛇の妖怪は全身の色が変わるらしい。
ツァイは今まさにそういった様子で、ところどころはみ出たり、崩れかけている蜷局を巻いて卓上にいた。

「遠慮するでないぞ、もっと飲むがいい」

そう言って蟒蛇は杯に頭を突っ込んだ。
その内、神話の怪物と同じように剣で斬られるのではなかろうか。
などと不毛な憂慮に駆り立てられたイーシンである。

「のう、ツァイよ。少し酒を控えたらどうだ?」
「何を言うか。酒を奪ってしまったらわしに何が残る」
「しかしだな、我はこのなりだから言っておきたくてな。飲みすぎは毒だぞ」
「『酒は百薬の長』というではないか」
「『されど万病の元』と本来は後に続くのだぞ」
「知っておる」
「なら何故飲み続ける」
「蛇のわしには関係なかろ」

応酬してもツァイは聞かない。
イーシンは「確かにそうかもしれぬが」と一応の納得はしたようだ。

「これでもお主のことを心配して言っているのだ。我の気持ちも汲みとってはくれぬかのー……」

イーシンはわざとらしく溜息をついた。
それを見たツァイが言う。

「ならば、お主が酒に代わる楽しみを寄越すというのなら禁酒も吝かではない」
「楽しみだと?」

ツァイは妖しく笑った――――かのように見えた。
イーシンが気が付く頃には、ツァイが腕に巻きついていた。

「な、何をするつもりだ」
「言っただろう、酒の代わりの楽しみを寄越すと」
「まだ返事はしておらんだろう」
「ええい、つべこべ言うでない」

何やら術を使ったのか、ツァイの全身は一回りも二回りも大きくなってますます複雑に絡みついた。

「どこに巻きついておるのだ! 放さぬか……、はははは! やめろ、ツァイ! ははははっ、はは!」
「何だ、腋がくすぐったく感じるのか。ならばこれならどうだ」
「くぅ……ふ、ふ、ははは!」
「わははは、楽しいのう。自分より大きな相手を屈服させるのは!」
「ツァイ! お主、完全に酔っておるな! ええい、胸元をはい回るでない! 気色悪い!」
「安心しろ、わしにその気はない。ちょっとした悪戯だ」
「そういう問題ではないだろう!?」

ツァイは腋から首を回ってきてイーシンと向き合った。
自分より小さいはずの蛇が今は大蛇のように見える。

その蛇はますます巨大化して、自分を丸のみしてしまうような勢いである。
このままではツァイの思うがままになってしまう。

「ツァイのバカモノー!!」

イーシンが目に涙を浮かべて叫んだその時だった。

「イーシンさん、ツァイさん。お酒のおかわりはいかがですか。今度は酒樽ごと持ってきましたよ」

ザクロが扉を開けて入ってきた。
そして、彼女がまず目にした光景とは――――

「えっ!? あ、その…………」
「…………はっ」

ザクロの顔がみるみる内に赤くなっていく。

「あ、わわ……、ごめんなさい! お、お邪魔しましたー!!」
「ザクロ、それは誤解だ! 待ってくれー! 我を助けてくれぇー!」

ザクロは深く一礼してすぐ飛ぶように逃げて行った。
彼女の慌てた様子にツァイが笑った。

「ガハハハハ! 楽しいのう!」
「お主はこれを狙ってわざと……!」
「怒るでない、怒るでない、わしは酒を飲むより愉快だぞ! ハハハ!」

束縛を解かれたイーシンは顔が真っ赤になっていた。

「くぅ……、仕返しにツァイの鱗を引っぺがしてやるぞー!」
「ぬう? 喧嘩なら負けんぞ!」

二人は取っ組み合いを始めた。
その騒ぎを聞きつけてやってきた皆の誤解を解くためにまたひと騒動あったのは言うまでもない。

その日の真朱望楼はいつもよりも騒がしかった。

by houkiboshi1096 | 2014-09-02 12:32 | その他いろいろ  

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